絵本作家の主人に仕える、道化に扮した獏の憑神。
毎晩悪夢を見てしまう主人の慰めになればと日々研鑽を怠らない努力家。一番得意なのは操り人形のものまね。
真面目で温和。以前あまり望ましくない権能の使い方をする主人に仕えていた事もありやや心配症。自己評価は少し低め。 主人ののぼるとは同居せず、のぼるの実家に住まわせてもらっている。彼の母親や父親、妹たちとの関係は非常に良好。道化師やドールの衣装はのぼるの母作。
人間の14歳程の体格であること、実家とのぼるの住居がスープの冷めない距離にあることを鑑み、主人の元へは日中通う形に落ち着いた。
絵本作家ののぼるが未だかつて見た事の無い勢いで権能を使う事になってしまったため、彼の悪夢が今後悪化していく可能性に内心焦りを抱えている。
しかし「多くの人に良い夢を届けたい」というのぼるの思いをドーリィが無下に出来るわけもなく、絵本の寄贈やお絵描き教室の開催で保育園や児童病棟を訪問する彼に同行し、修練を積んだパフォーマンスを披露する日々を送っている。 自身で権能を使えずとも、彼女も彼女で多くの人に良い夢を届けているのだ。
絵:はじめひとさん
ドーリィの主人 日賀のぼるは、己の地獄に人を招き入れない。 一欠片も、獏に悪夢を食べさせてくれない。 どんな夢を見ているのか何も言わず、抱えたままどこかに去ってしまうだろう。
獏はそれがとてもさみしい。
<aside> 📘 「心配しないでドーリィちゃん、夜は明けるもの。夢は覚めるもの。僕は大人だから大丈夫だよ」
</aside>
ひが のぼる。24歳。1月2日生まれ。 人畜無害な早咲きの絵本作家、ドーリィの現主人。アートに造詣の深い家庭で育った。3人兄妹の長男。
絵本作家になった後は家族やドーリィとは別々に暮らしているが実家にはしょっちゅう帰るため、彼の借りている部屋は住居というよりアトリエに近いのかもしれない。 悪夢でうなされる所を誰にも見せたくないという理由も大きいのだろう。
権能を乗せた絵本が初版1000部完売即重版の大ヒットを飛ばした上に新作も次々と出すため代償の悪夢が途切れる日は恐らく来ないが、それで多くの人に良い夢を届けられるのならば、と彼に後悔する様子は一切見られない。
【出会いの経緯】
数年前のぼるが新卒の会社員で実家棲みだった頃、妹(小学生)と一緒に買い物に行った帰りにドーリィと出会う。